本年中にご不幸を出された家のお正月 昔と今
2022/12/22
今年もあとわずか。
この時期に多い質問が「本年中にご不幸を出された家のお正月の過ごし方」です。
本年中にお葬式を出された場合のお正月の迎え方ですが、お正月の準備の前に「喪に服す」とは?を考えます。
古くは古代日本の757年(天平宝字元年)に施行された「養老律令」の「令」の喪葬令(そうそうりょう)の中の服紀条に
「服喪の期間は、君(天皇)・父母・夫、本主(勤め先の社長?)のために1年。
祖父母・養父母に150日。
曾祖父母・外祖父母・伯叔姑・妻・兄弟姉妹・夫の父母・嫡子に90日…」とあります。
時は過ぎ、明治7年10月17日に太政官(日本の律令制における司法・行政・立法を司る最高国家機関)から
「服忌ノ儀追テ被仰出ノ品モ可有之候得共差向京家ノ制武家ノ制両様ニ…」とあります。
これは、服忌の制度が2通りで、武家式と公家式に分かれ武家式の方が服も忌も短いのです。
政府は「服忌令」を武家方式とすることに決めて全国に一斉に布告したのです。
現在ではそのような法律はありません。
父母・配偶者 50日、祖父母 30日 兄弟姉妹・伯(叔)父伯(叔)母・子供 20日 孫 10日 従兄弟従姉妹 1~3日というのは「服忌令」の名残りです。
ここからが本題ですが、正月の初詣は控えます。(どうしても行きたい場合はお祓いを受けるといいでしょう。)
松の内の外出は知人と会うと「おめでとう」の挨拶になりますから避けた方が無難です。
さて、鏡餅や門松、しめ飾りといった正月飾りは喪中の年には飾ってよいのかというと飾らないほうが一般的です。
おせち料理も同じです。
しかし、お正月はその年の福徳を司る神様、歳徳神様をお迎えする行事ですから歳徳神様への供物である鏡餅は飾るという所も多いのです。
しかし、四十九日間中であれば、鏡餅も飾るのは控えるのが一般的です。
鏡餅を飾るときは出来る限り12月28日に飾りましょう。
28日に忘れてしまったという場合でも翌日の29日には飾りません。
29日は「二重苦」につながる事などから避けるのが一般的です。翌日の30日がラストチャンスです。
31日になると「一夜飾り」と言われて忌み嫌われているからです。
お正月の過ごし方を決めるのはお寺のお坊さんでも神社の神主さんでもありません。
知らないでするのと、知ってるけど「自分はこうする」とは違うでしょう。
時代も変わりました。亡くなったお父さんが正月は賑やかに過ごしていたなら、
にぎやかに過ごして「お父さんがいるようだね」で、家族団らんはどうですか?
天国のお父さんもそれを望んでいるかもしれません。
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